ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは11月22日、着るだけでサイズの採寸可能なボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を無料配布すると発表。初回注文時は無料で予約可能だが、2回目以降の購入は3000円(税込)が掛かる。
採寸ボディースーツ「ZOZOSUIT」を無料配布します。ZOZOTOWNにて予約開始。一瞬であなたの体型を採寸できます。プライベートブランドでの活用はもちろん、ZOZOTOWNでのお買い物も圧倒的に便利に。川上から川下まで、ボディーデータ利用でファッション産業を新次元に導きます。https://t.co/EBgCdbMWeG pic.twitter.com/8ZVIBSBj6c
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤 友作 (@yousuck2020) November 22, 2017
新しい足のサイズを測れる「ZOZOMAT」もYouTube動画でレビューしてます。
ZOZOSUITで採寸する仕組みとは?
ZOZOSUITには伸縮を感知するセンサーが埋め込まれており、スマートフォンをかざすことで体の寸法を瞬時に採寸。スマートフォンとBluetooth通信で接続することで、寸法を計測し、データをZOZOTOWNアプリに保存することができる。そのデータを元にしてお買い物が可能になる。
スタートトゥデイ(ZOZOTOWN運営元)が、ニュージーランドのソフトセンサー開発企業StretchSenseと共同で開発。調べてみると、スタートトゥデイは2016年6月にStretchSenseに出資しています。ということは1年以上前からZOZOSUITの開発が始まっていたと考えると恐ろしいなZOZOTOWN。というかさすが前澤さんという感じでしょうか。
StretchSenseは2012年創業のいわゆるベンチャー企業ですが、既に28カ国の200の顧客が購入されるなど技術力は非常に高そうです。アメリカのオレゴン州にもオフィスがあります。
スマートフォンなどの電子機器とBluetooth接続するだけでどれだけ伸びたか(伸縮したか)簡単に測定できます。これは凄い。
ZOZOSUITがファッション業界のEC化を加速させるかもしれない
ZOZOSUITがこのサイズ測定問題を解決する切り札になるかもしれません。
インターネット上(ECサイト)で服を買う際に一番ネックとなるのが、サイズ測定。ZOZOTOWNが始まった直後も、「実際にサイズを測れないのに誰がインターネット上で服を買うんだ」と言われていました。
EC購入先進国と言われるアメリカでさえ、ファッションにおけるECサイトでの購入率は10%台といわれています。日本では7-8%程とかなり低いのが現状です。逆に言えば、それほど伸び代があるということ。スタートトゥデイが他社に出資してまで、採寸ボディスーツを作る理由の一つがここにあるのではないでしょうか。
メリットはこれだけではありません。
ZOZOTOWNはグローバル進出をもちろん考えているでしょうから、例えば日本人と欧米人とのサイズの違いやサイズごと(S/M/Lなど)の在庫リスクも軽減できるのではないでしょうか。膨大なサイズのデータを集められるでしょうから、Mサイズだけ売れて、Sサイズは売れ残るなどが無くなるかも。
ZOZOSUITは、街頭やコラボ企業経由等、圧倒的な速度で世界中で無料で配りまくり、体重計や体温計のように一家に一台の存在にします。そして、世界中のお客様の体型を最も知り尽くした企業となり、そのデータを元に一人一人にピッタリの服を提供する、世界でも類を見ないファッション企業を目指します。 pic.twitter.com/xNvquY2TJ1
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤 友作 (@yousuck2020) November 22, 2017
ざっくりいうと無料配布はサイズのデータを集めたいから。無料で配布してあとでマネタイズ化(フリーミアム)を超えたデータマイズ化(データ収集)が始まりそうです。オーダメイドが気軽にできる時代はもうすぐそこかもしれません。
追記:新しくなったゾゾスーツ注文して開封レビューしました!ドット型になって賛否両論ありますが機能は凄かった。
新しい足のサイズを測れる「ZOZOMAT」もYouTube動画でレビューしてます。